京都アンディハウスのメンズ・クラシック部門のセレクト店である「Trait d’union」スタッフ堀江裕介が、リアルな実体験から、これぞ、という逸品を選んでご紹介する「トレデュニオン的コダワリの逸品」です。
選者の、「これぞ」、というコダワリのアイテムをどうぞお楽しみください。
シンプルで王道のデザインに、滑らかな肌触り。225年の歴史を持つ、世界最古クラスのニットウェアメーカーが、<ジョン・スメドレー>です。
不況と言われるこの時代、何年か周期でやってくる「良い物は変わらず、良い」というモチベーション。
現在の雰囲気に絶妙にマッチするのが、ジョンスメのニットです。
昔、洋服の仕事を始めた時に、「最初に買うならジョンスメ」とよく言われてました。
なるほど、そのクォリティの普遍性とデザインの不変性。良い服をまず知るならコレ、という意味がよく解ります。
いまさら、と言うほどの、「ど」が付くほどのシンプルさ。
もちろん、コレだけでは楽しくならないのですが、やっぱり良いものは良いなぁ、と久しぶりに手を通すとなにやら気分が上がってきます。
周期的にシンプルへの回帰がありますが、現在がまさに、そのタイミングと言えるのではないでしょうか?
「ファストファッション」という言葉まで生まれた昨今に、「良い物は、変わらず、良い」と言えるものが、「真のファッション」なのだと思います。
歴史のある文化、を「ブランド」というのです。
225年の歴史を持つジョンスメには、その「ブランド性」が息づいているのです。
現在みたいなご時勢のなかで、下手な買い物はしたくないのは、僕も含めてみなさん同じこと。
完璧なクォリティと、腐らないデザイン、そして納得のプライス。いま、一番買うべきニットウェアでしょう。
そして、シンプルとは往々にして「普通」でもあります。
ジョンスメのシンプルさは、どんなスタイルにも合う為、この「普通」をどのように着こなすかは、着る人のオリジナリティに委ねられるのです。
トラッドに合わせて良し、モードに合わせて良し、フォーマル・ドレスからジーンズ・アメカジや、果てはストリートスタイルまで、自由自在に組み合わせて、自分だけのスタイルを出しちゃってください。
ちなみに、僕は最近、10年物ぐらいのカーディガンに、バッジを付けたりして、マルジェラなんかと合わせたりしています。
皆さんも、自分だけの着方やテクニックなど、教えていただけたら幸いです。
JOHN SMEDLEY Vネック ¥27,300.~
カーディガン ¥34,650.