janvier 23, 2017
different bookEnd
罪の声
塩田武士 著 / 講談社
こんにちは。differentの堀江です。
また寒くなってきましたね。
最近はもっぱらWEBでのご注文とお問い合わせの対応が多いですね。
店頭はSALEの落ち着きと春の新着の手前でまったりとしています。
BLOGもなかなか新ネタが無いとUPし辛いんですが、折角御覧頂いて更新が無いのも寂しいですから、なんやかんや振り絞ってUPしていきたいと存じます。
今日は、超久しぶりに 本・BOOK なんかをご紹介。
むか〜し 「different bookEnd」 と称して、ブログでほんのレビューを挙げたりしてたんですよね。
思い返すためにググってみたら、なんと2006年の記事。
そっか〜、もう10年以前か、と感慨深く思ってみたり。やっぱり中身は全然変わっていなかったり。こういうのも発見ものですね。もし、ご興味を持たれましたら、different BOOKEND でググってみてください （笑
「罪の声」
塩田武士 著
講談社
今年の1発めにして、間違いなく2017年度のマイ・オウン・ベスト3には入るだろう快作。
ワタクシ自身を含め、30代なかば以上のアラフォー世代以降なら絶対的に興味をそそられる 「グリコ森永事件」を題材にした社会派ミステリ。
これはもう、ほとんどセミドキュメンタリー。フィクションとは判りながらも感覚的にはほとんどノンフィクションに味わえる作品になっています。
内容は、時代設定が現代で、新聞記者が30年前の事件を掘り下げる形式。
事件の名称や会社名は、もちろんフィクションなので「ギンガ」や「萬堂」と変えられてはいますが、事件の発生日時や場所、事件内容や後々の報道内容など、ほぼほぼ史実・事実通りに描かれています。
なんせ、昭和最大の、いや、日本史上でも最大級の未解決事件。
3億円事件や下山ケースなどもありますけどね、世間へのインパクトと何と言っても世代的なところで、「グリ森」はやはり特別です。
元々、実際の出来事を題材にした社会派ミステリ的なジャンルは大好物でして。
ドキュメンタリーまで踏み込んで読むんですが、2017年のこのタイミングで、まさか、あの「グリ森」とは。
しかも、あの未解決事件が解明します。
いや、フィクションなんですけど、もうコレが真相だ、と。
作者の圧倒的な取材力・洞察力・推理力、そして文章で、コレ以外真相は無い、とまで思える作品に、ほぼドキュメンタリーにまで昇華されているのです。
さらに、あくまで小説というエンタテイメントとして、事件として過去を掘り下げるだけでなく、物語としての未来へと繋げる展開には、ただただもう、泣かされます。
個人的に好きなジャンルの、とりわけ興味深い題材だったので、ドはまりしましたが、これはもう、本をあまり読まないという方にもご一読頂きたいですね。
「グリ森」の全容を知れて、ドヤ顔できるんですよ（笑
最後に、帯の書店員さんの「声」で、まったく同じ感想を持ったのでここに。
「もはや、私の中では未解決事件とは言えない。（ブックファースト阪急西宮ガーデンズ店・森茜さん）」
皆様の忌憚のないご意見お待ちしております。
次回はまた、服・商品の記事をUPしますね。
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