マルタンがクリエイションを行ってきた中で、
たびたび見受けられた技法の一つ、
「ドッキング」
2つの異なる素材、異なる雰囲気のものを繋げて1つにする。
それによって新しいものが生まれる。
今回ご紹介するバッグも、“ドッキング”の技法を用いたアイテム。
そのドッキングにより生まれたのは、革新的なデザイン性だけではなく・・・
柔らかな羊革と、しっかりとした牛革、
シャープなブラックと、ソフトなブラウン、
ジップによる開閉と、フラップによる開閉。
相反する質感、色、デザインを組み合わせることで、
誰の眼にも新しいバッグとなっています。
それでも実際に持ったとき、決して奇抜にならないのは、
マルタンの持つ優れたバランス感覚によるもの。
決して前へ出すぎず、個性を放つのです。
そしてこのドッキングにより、もう1つ生まれたのは機能性。
リバーシブルの、新しい解釈。
見せる面を変えることで、全く違う表情のバッグになるのです。
その日の気分や、コーディネートによって、2つの顔を使い分けることができるバッグ。
バッグの機能性と言えば、収納や、持ち方のバリエーション、等をイメージしますが、
ファッションの観点から言えば、これも立派な機能性と言えます。
さらに、このような持ち方も可能。
牛革のストラップを垂らしたときの、
羊革との質感のコントラストにもグッときます。
使っていくことで、さらに成熟するマルタンのアイテム。
それぞれの革がどういう雰囲気に仕上がっていくのか・・・。
その先が楽しみになります。
一朝一夕ではなく、何度も試行錯誤を経て生み出されたバランス。
マルタンのデザインの真髄が感じられる逸品です。
これは誰にとっても、特別な、とっておきのバッグにならないはずがありません。
Maison Martin Margiela 11
¥177450