大好評(?)にお応えして、久々に登場のdifferentの本ご紹介コーナーです。
もうすぐゴールデンウィーク。旅行の移動にも、のんびり時間を過ごすにも、ちょっと読書どうですか?
ちなみに、気候も大分気持ち良くなってきたこの時期、鴨川沿いなどちょっと外で本を読むのは最高に気持ち良くてオススメです。 どうぞお出かけください。
「Op.ローズダスト」 福井晴敏
2005年に連続して映画化され、一躍大人気作家の福井晴敏、久々の新刊です。今回も福井節が炸裂。すっかり引き込まれました。 ファンにはおなじみの、もはや福井組と言っても良い登場人物群。定番となった設定なのですが、また現在の世界状況とシンクロさせ、 飽きさせません。全編に内包されたテーマ性はかなり真剣で考えさせられます。ボリュームたっぷりながら一気に読ませられました。 福井晴敏をまだ読まれて無い方は是非既刊「亡国のイージス」をどうぞ。彼の出世作にして世界観のスタンダード。傑作です。
「去年ルノアールで」 せきしろ
タイトルはなんとも雰囲気ありなのですが、中身はなんともユニークな異色な小説(?)というか、エッセイというか、、、以前の雑誌 「relax」に連載されていたものをまとめ一冊にしたもの。なんとも脱力系な中身は、くだらなさと面白さが両方あって、 なにも考えずに読めて笑ってしまいます。目の付け所やボキャブラリーも楽しく、実は頭も良さそうな作者の感性が感じられる、 くだらなく楽しい本です。コーヒーとタバコと本があれば他に何もいらない様な人にオススメです。
「終末のフール」 伊坂幸太郎
このコーナーで以前にもご紹介した伊坂からまたまた新作短編集が出ました。今回は連作の短編ながら一つの設定内で描かれていて、 舞台は一つでいろんな人物模様が描かれています。脇役が各編でシンクロしていたり、一冊の流れとしても読める趣向がなんともニクく、 楽しい作品。いま、若手作家のなかでも一番勢いを感じさせる伊坂幸太郎。やはりハズレなしで面白かったです。