「くまモノ」「ウシもん」と聞いてどこかの「ゆるキャラ」からのパクリ?
と思われる方も多いことでしょう。
今回ご紹介する商品はクマは熊でも「テディベア」。
しかし、テディベアと申しましても、当方は洋服店でございますので
ぬいぐるみをご紹介するわけではありません。
それでは今回も少し長くなりますが
第一章「くまモノ」よりスタート致します。
SWMJ004 テディベア・カバーオールジャケット
¥60000 + TAX
自宅のおもちゃ棚にも,いただき物ではありますが
シュタイフ社のテディベアが1体
愛くるしさと、そして何とも言えない存在感を放ちながら鎮座しております。
ある日そのぬいぐるみを手に取ってみると、
アルパカ、モヘア素材を使った良く出来た素材だな、
どことなくフリース生地、もしくはシンンチラ生地にているな、
人間がまとったらきっとあたたかいだろうなと思いました。
この素材使えたらなぁ、この素材を手に入れたいなぁ、
探しました、本当に探しました。
そして手に入れることができた素材がこちらの素材、
「シュタイフ シュルテ社」のものでした。
ここでシュタイフ社、テディベアについて少しお話いたします。
テディベアと言えばドイツの「シュタイフ」と形容されるほどシュタイフ社は
その世界で絶大な支持をえております。
シュタイフ社(Steiff)は、1880年にドイツで誕生し、
世界で初めてテディベアを作りました。
テディベアを語る上で欠かすことの出来ない歴史的なトップブランドです。
ドイツの職人の手作業で一体ごと丁寧に作られた伝統の逸品。
そもそも、テディベアの名前の由来は、
第26代アメリカ合衆国大統領セオドア・ルーズベルトの
有名なエピーソードから生まれました。
1902年の秋、ルーズベルト大統領は趣味である熊狩りに出掛け、
瀕死のクマに出くわしました。
しかし大統領は「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神に反する」として、
その熊を撃ちませんでした。このことがワシントンポスト紙に掲載され、
それを見たお菓子屋さんが、一体の熊のぬいぐるみを作ました。
そのぬいぐるみには、セオドア・ルーズベルトのニックネーム“テディ”をもらって
“テディベア” と名付けたのがはじまりと言われています。
話を戻します。
そんなテディベアのための素材を数多く提供しておいる
シュタイフ・シュルテ社の生地はテディベアの為だけに
生地を作っているといっても過言ではありません。
そんな素材を運よく手に入れるにあたり、
当方がシュタイフ・シュルテ社のうんちくと同じく
この生地に対して興味を持ったもう一つの理由があります。
それは、この素材をよく見るとコットン素材の土台に
アルパカ、モヘア素材を植え付けているように製造されているところです。
わかりやすく説明するとホームセンターや家庭で目にする
「人工芝」や「カーペット」に似た形状です。正直、不思議な素材なんです。
そんな珍しい素材に対して、さらに私たちは当方のブランドカラーである
「ネイビー」へと特別に色付け仕上げしていただきました。
しかしここでわたくしたちのこだわりは終わりません、
胸に使用しているレザーのパッチポケットにもこだわってみました。
第二章「ウシもん」についてのはじまりです。
こだわりの素材、珍しい素材に更なる付加価値をプラスしよう!
料理で言うなら シャトーブリアンに白トリュフを添える みたいな。
でも上質素材と上質素材のやりすぎな組み合わせは絶対に違うと思い、
慎重に、そして他では絶対に見ない組み合わせを施しました。
ヨーロッパで有名なレザーのタンナーと言えば、
エルメスなどへのタンナーとして有名な「デュプイ」などが挙げられますが、
今回使用の部分、場所的には「耐久性、丈夫さ」などが必須かと思いました。
それならヨーロッパではなくアメリカ? アメリカと言えばアノ会社です。
そうです「ホーウィン」社のレザーを取り寄せ、使用致しました。
ホーウィン社は、牛革や馬革の原皮供給大国でもあるアメリカ合衆国で
1905年アメリカ・シカゴにて創業し、100年以上の歴史を持つ、
伝統的かつ世界的なタンナーです。
欧米の中でも有数の最高級の皮革をつくることでその名声を高め、
現在は北米で唯一の最高級のシェルコードバンをつくっており、
その技術の高さを示しています。
ホーウィンと言えばオールデン。
オールデンと言えばホーウィンと言われるほど
オールデンのレザーサプライヤーとしてすでに多くの方に認知されています。
しかし「ホーウィン」のレザーと申しましても色々な種類があります。
今回当方が使用しましたレザーはクロムエクセルレザーです。
クロムエクセルは、生後2年以上の太らせた雄牛から取れた皮を、
「コンビなめし」という方法で通常の何倍もの時間をかけて仕上げた革です。
優れた柔軟性と耐久性、撥水性をそなえ、
見た目や手触りに重厚感・高級感があることから
多くのレザー製品会社より信頼を集めています。
皆様ご存じのレッドウィング社のアイリッシュセッターが
クロムエクセルレザーを使った代表格です。
そんなこだわりの「くまモノ」「ウシもん」の素材を使用して作りました
こちらのカバーオールジャケットは
一般的な「ワーク、労働着」をイメージした
それとは大きく異なったものにデザインいたしました。
襟は可愛くなりすぎず、しかし存在感、他との違いは感じていただけるように
ラウンドカラーに仕上げております。
寒い冬に「襟」を立てて着ていただいても通常の襟型とは違い
アゴに当たりにくいなど機能的な面もございます。
脱いだり着たりがスムーズに行えるように
前身の合わせにはスナップボタンを使用しました。
また、主張しすぎないように注意しながら、
表生地と同色のコーデュロイをパイピングテープに加工し
パイピングとしてトリミングしました。
暖かさを逃がさないように、防風性向上のために、
着用時の腕を通す際のスムーズさ向上のためになどを配慮して、
また、ちょっとしたアクセントにもなるように、
表生地に合う色目の高密度に織られたナイロン生地を
全面に縫い合わせ致しました。
今回もこだわり満載です。
日本製素材を中心に使うコレクションが特徴の当ブランドでは
大変珍しいインポート素材を使った商品となりました。
良い素材、興味のある素材があれば、どこへでも探しに行きますよ!
そんなメッセージも込めた商品に仕上がっております。
テディベアをお持ちでない方、クマの人形購入されるのもよろしいでしょうが
いまさら感もあるかもしれません。
ご自身がテディベアになるこちらのカバーオール、
あるいは「着ぐるみ?」をご購入するのも名案ではないでしょうか?